入院している精神障害者、又は認知症の患者様に集団や個別での作業療法を行っていました。
入院生活での困り事や退院後の生活を視野に入れた日常生活動作の練習や訓練・環境調整を行い、心身機能の維持・向上をに努めていました。

上司や一部の同僚と意見が合わず過度な業務を押し付けられたりしながらも勤めていたのですが、今後も同じ様な雰囲気の中長く勤められるのか不安になり転職を考えるようになりました。
また家族（子供）が増えることもあり職場のストレスを家庭に持ち込まないことや、家庭・プライベートの時間を確保したいという考えが強くなり転職を考えるようになりました。

認知症治療病棟の専従として集団作業療法と個別での身体リハビリ、日常生活動作訓練を行っており、退院先の施設や自宅に帰る際に患者様が自分で行える最低限の日常生活動作の獲得という課題に対してのアプローチをしており、その中でリハビリにより個別の訓練や練習も大事であったのですが、病棟の看護師をはじめ介護士・担当ケアマネージャーなどと多方面から患者様の身体機能やできる日常生活動作などのディスカッションを行うなど、チームアプローチを行えることは楽しみややりがいもあり続けたかったと思います。

転職をすると決めてからはインターネットを利用して様々な求人サイトを通して求人を探しました。その中で気になったところや良いなと思うところには電話やメールにて内容の確認や面接・見学を行いました。
前職では有給も取りやすく週休と年休を調整しながら転職先の見学や面接を行いました。
面接などでは求人サイトと内容が異ならないか、仕事の内容や今後の展望など話し合いを行い現在の職場に決まることになりました。

私自身の家庭で第二子を授かり、子供の発達や成長について勉強している時で、その様な発達過程で困り事がある子供たちに対してリハビリを通して関わり変化を与え、尚且つ同じ不安を持っている家族の方に対しても、専門的な観点からアドバイスや療育を通しての子供の変化などを提供できる仕事がないか探している時に転職後の会社に出会いました。
また休みや勤務時間も比較的自由が利き、家庭での時間も大事にできるという点が決め手になりました。

作業療法士・保育士・児童指導員（教員免許保持者）と連携をとりながら療育という枠の中で個別作業療法、集団での活動（身体運動、巧緻動作、高次脳機能を伴う活動）を通して児童達に対して支援を行なっています。
季節に合わせての制作や四季にあった遊びなども取り入れながら、楽しみながらも目的を持った療育を行っています。
また勤務表作成や送迎表の作成、計画書の作成・保護者への説明も行なっています。

ADHDや自閉症スペクトラム・言語の遅れなど困り事が様々で、その中でも症状が明らかな児童やグレーゾーンと言われる児童まで集団の中で混じり、一緒に療育を受けているという現実は少し驚きました。
また保育士や児童指導員の方々と仕事をするのは初めてで、実際に子供たちの前で話をしたり活動の中や合間での優しい関わりなど、活動外での児童たちとの関わりが多いのも少しイメージと違っていました。
しかし、時間が経過するに連れて、多種多様の児童たちの関わりの相乗効果やコミュニケーションによる信頼関係から、活動での反応の違いなども考えられるようになり勉強になっています。

児童の成長している部分と、親御さんの理想に対してのギャップがある際の説明や理解を得るのが難しいと思います。
また、療育の中で目的や目標を持って児童と関わる際に、体調や機嫌によって思うように活動を提供できない時は辛い部分もあります。
親御さんに対しては利用初期と現在の様子を動画で確認して頂いたり、新たに家庭や事業所外での通園している園での困り事などを聞いて、その中で目標を立て、児童の家族とも情報の共有を行いながら支援の内容を決めています。
療育に関しては支援している側が慌てず焦らず、児童の行動や注意をより自然に活動に向けられるよう、スタッフとの連携を強化するよう話し合い活動を提供することで、以前のような体調や機嫌による活動への影響は減少してきています。

体験や見学の時に聞いていた困りごとや行動などの課題や問題行動が軽減し、家庭や通所している保育園や幼稚園でも良い変化が出ていると保護者や園から連絡が来る時は、とてもやりがいを感じます。
年長さんから関わっている児童が小学校へ入学する際に、保護者から「普通級と支援級のどちらに行かせた方が良いでしょうか」と相談を受け、色々話し合って普通級にし入学し、現在も利用をしながらではありますが学校の勉強にもついて行くことができ、友達も沢山できていると聞いた時は、数ヶ月という短い関わりの中で本当に成長し頑張ってくれている事を感じ、私自身も嬉しく思いやり甲斐を感じています。
また児童の変化に対して親御さんから「ありがとうございます」「ここ（事業所）に通わせて本当に良かったです」と言われた時はやりがいを感じます。

成功。

私自身第二子への関わりに変化があったり、家庭の時間も確保され、家族と過ごせる時間が増えました。
また仕事の中で児童が成長し、困りごとが改善されていき、伸び伸びと過ごせているなど児童の生活や人生に良い変化を与えられているのかなと思える時には、この仕事を選んで正解だったなと思います。

児童と一緒に楽しく遊び、沢山一緒に笑ったり、色々なものへチャレンジする時など自分も童心に返った様に楽しめるのはこの仕事の一つの楽しみだと思います。私自身子供の頃から体を動かすことが好きだったので、遊びの中でも子供に負けないようする時があり「先生凄―い、先生みたいになりたい」など憧れの目や信頼関係を構築できた時などはとても楽しく感じます。

作業療法士の分野としてとても多くの専門分野がありますが、新しい分野にチャレンジすることで今まで感じたことのない楽しさややりがいを感じることができています。
1人の患者様や利用者様・児童や家族と、人に関わりその後の人生に介入するという仕事としての根元は同じように思いました。
自分の人生は一回きりなので、仕事の為に家庭や生活を犠牲にしない職場選びが出来たと思うと共に、私に合うかどうか不安ではあったのですが、チャレンジして就職して良かったと勉強になりました。