急性期病院にて入院・外来の患者様へのリハビリテーション（作業療法）と電子カルテでの書類業務を行っていました。その他では多職種とのチーム会活動やカンファレンス参加、リハビリテーション科や作業療法部門でのミーティングも実施していました。また、医療サービスの向上を目的に院内での勉強会にて講習やリハビリテーション科職員の指導、教育実習の担当も行っていました。
地域活動として、一般向けの公開講座の講義活動もしていました。

地方公務員であった為、福利厚生がしっかりしており退職金を含め職場環境に不満はなかったのですが、安定している職場であった為向上心を持った職員は少なく、切磋琢磨出来る関係性は乏しい雰囲気の中で働いていました。新型コロナウイルスの流行に加え、現代は何が起こるか予測不可能なVUCA時代において終身雇用が崩壊されていくなかで、今の自分の環境にて６０歳を過ぎた時に自分に何があり、何が出来るのかという漠然とした不安がありました。公務員であった為副業禁止であり、色々な経験を積んで人生の選択の幅を広げたいと思い転職を考えました。

急性期病院であった為患者様の入院退院のスピードが速く、色々な疾患の患者様を担当し、リハビリテーション（作業療法）を出来ていた事は大切な経験（業務）だったと思います。また、総合病院であり、様々な医師や看護師等の医療スタッフとカンファレンスなどでの意見交換や学習が出来ていた環境は自分を成長させる事が出来たと考えています。

今回転職を考えたきっかけがVUCA時代でもあった為、まず読書やインターネットにて生き方についての考え方や知識を得ました。その中で多様化している人生において自分の特性を知り、自分を振り返る事が重要だと感じました。今まで作業療法士として15年間働いており、その経験を活かしながら活動の幅を広げていくという軸が自分に合った働き方と考え、転職サイト（ＰＴＯＴ人材バンク）や雑誌（ワークス）等にて情報収集を行いました。

転職先として２つ重要としました。１つ目は作業療法士としての経験値を上げるという事です。私は転職を２回経験し、最初の職場が元々療養型病院だったが回復期病棟を増設し、また法人内で介護老人施設や通所リハビリテーションがあった為、それぞれの部署を経験する事が出来ました。転職前の職場が急性期病院ですが、地域包括病棟を増設しており、病気の発症から自宅や施設への退院までを経験する事が出来ました。上記２つの病院や施設などに関わる事が出来、次に病院から地域での活動（作業療法）での訪問看護という新しい経験を積みたいと考えました。２つ目は、作業療法士以外の仕事の経験（職歴を活かした内容も含め）をしたいと思い、副業が可能な職場という２つの条件としました。
また、元々知り合いだった方が転職先に関わっていた事や見学した時に協力体制（切磋琢磨）の雰囲気を感じたのも転職を決めた要因でした。

訪問看護として自宅に伺い利用者様へのリハビリテーション（作業療法）とパソコンやスマートフォンを使用した書類業務を行っています。その他では多職種とのサービス担当者会議やカンファレンス等の参加、事務所内でのミーティングも実施しています。また転職先が合同会社であり、営業業務として病院や事業所等への当訪問看護ステーションの紹介活動も行っています。

前職は急性期病院であり、色々な疾患や患者様と接する事が多かったですが、転職後は一人の利用者様と関わる事が長い為、その中で恒常化した内容からの試行錯誤の大変さを感じていますが、経験する事の楽しさもあります。

訪問看護でのリハビリテーション（作業療法）は自宅に伺う事で、それぞれの家庭環境に配慮する事が大切だと感じ、利用者様やご家族様のお話や行動を常に考えて対応しています。また、訪問看護に関わるまでに急性期病院など色々な医療関係者（リハビリテーション担当者等）との交流も多く、比較される事もある為利用者様やご家族様から今までの経緯をお聞きして（利用者様やご家族様が望む）対応するように心がけています。
前職は地方公務員であり営業について考える事が少なかった為、医療や介護の保険点数などの知識をつける事や営業活動でのコミュニケーション能力（プレゼンテーション能力）については戸惑いがありましたが、同事務所の職員を参考にしたり、読書で知識をつけたりする事とともに経験する事で克服している途中だと思います。また、一人で抱え込まず、相談したりして楽しむ事が大切だと考えます。

自分と関わる事で少しでも良かったと利用者様やご家族様が思ってもらえる瞬間は励みになり、リハビリテーション（作業療法）の効果を実感できた時の安堵もあります。
また、人との関わりは仕事だけでなく生きてく中で大切であり、仕事での経験が人生にもプラスの影響を与えていると感じています。

成功だと思っています。まだ色々経験中ですが思考錯誤する事は仕事だけではなく人生でもプラスの資産となっていると考えます。

新しい分野にて経験を積んでいる事もありますが、自宅に伺うという事でより人（利用者様やご家族様）を知る事が出来、対応していくなかで成長を感じています。

訪問看護のリハビリテーション（作業療法）は基本一人での行動が多い為、社用車の中で音楽やラジオを聴くことも出来、休憩時間の食事も自由で好きな場所（お店）で食べれます。

仕事を探すではなく、自分の人生を見つめ直し、やりたいことを考える機会になりました。
仕事の位置づけは人それぞれだと思いますが、仕事の内容等だけでなく、自分の性格や人生設計を軸に置いて、働き方を考えても良いのかと思いました。