障害者手帳の申請は可能？ 転職コンサルタントが徹底解説！
障害者手帳の申請は可能？ 転職コンサルタントが徹底解説！
まずは、今回の状況について深くお見舞い申し上げます。仕事中の事故による怪我、そしてその後の治療とリハビリ、大変なご苦労があったことと思います。今回のQ&Aでは、障害者手帳の申請について、あなたの状況を踏まえて、転職コンサルタントの視点から詳しく解説していきます。あなたの今後のキャリアプランを考える上で、少しでもお役に立てれば幸いです。
今回の質問は、以下のような内容でした。
質問: 障害者手帳の申請が出来るのか分からず 質問させていただきました。 昨年2月仕事中に階段から落ち両膝着地をし 両足大腿四頭筋腱断裂・左半月板損傷 左大腿四頭筋炎で入院・手術となりました。 手術は初めの医院で誤診された事もあり、4月に2回しました。 2ヶ月半入院をし、その後は毎日近所のクリニックへリハビリに通っています。 今の状態は両足の痙攣と言えばいいのか 勝手に動きます。 筋力が付けば止まると言われましたが 全く止まらず、筋肉痛になるほど動きます。 最近では筋肉の異常かな？と医者もハッキリ原因が分からないようです。 痛みもチクチクと針で刺されているような痛みがあり、1週間前からリリカを服用し始めました。ロキソニンでは効果なしでした。 歩行は杖なし・装具なしだと300m歩けるかどうかで、階段は手すりが必要です。 起立も壁に寄りかかるとかしないと立っていられません。少しの時間なら立ってられますが…。 あと正座は無理ですが、膝の可動域は問題ありません。 立ったり座ったりも不自然な動きですが 1人でできます。 最近はこれといった症状改善がみられず このまま症状固定するのでは？と思っています。 仕事も立ち仕事や肉体労働はできませんし、 営業も外回りは無理です。 この様な状態で申請して認定されるのでしょうか？ 今現在は労災の休業補償を受けていて 症状固定されれば後遺障害の申請も考えています。 長文になりましたが、どうぞよろしくお願い致します。
1. 障害者手帳の申請と認定基準
まず、障害者手帳の申請についてですが、結論から言うと、あなたの現在の状況であれば、申請できる可能性は十分にあります。障害者手帳には、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類がありますが、今回のケースでは、身体障害者手帳の申請を検討することになります。
- 身体障害者手帳: 身体的な機能に障害がある場合に交付されます。障害の程度に応じて等級が定められており、1級から6級まであります。
身体障害者手帳の認定基準は、障害の種類や程度によって異なります。あなたの場合は、両足の大腿四頭筋腱断裂、左半月板損傷、そしてその後の症状（痙攣、痛み、歩行困難など）が、主な判断材料となります。具体的には、以下の点が考慮されます。
- 移動能力: 歩行能力、階段昇降能力、起立保持能力など、日常生活における移動能力がどの程度損なわれているか。
- 疼痛: 痛みの程度、頻度、持続時間、そしてそれが日常生活に与える影響。
- 可動域: 膝の可動域制限の有無。
- 日常生活動作: 食事、入浴、着替え、排泄などの日常生活動作がどの程度自立して行えるか。
これらの要素を総合的に判断し、障害の程度が一定の基準に達していれば、障害者手帳が交付されます。ただし、最終的な判断は、医師の診断書に基づいて、各自治体の審査機関が行います。
2. 申請に必要な手続きと準備
障害者手帳の申請には、いくつかの手続きと準備が必要です。以下に、具体的な手順を説明します。
- 1. 申請書類の入手: まずは、お住まいの市区町村の役所（福祉課など）で、申請に必要な書類を入手します。一般的には、申請書、診断書、写真などが必要になります。
- 2. 医師の診断書: 身体障害者手帳の申請には、指定医（身体障害者福祉法に基づく指定医）による診断書が必要です。かかりつけの医師に相談し、診断書を作成してもらいましょう。診断書には、現在の症状、障害の原因、治療状況、今後の見通しなどが記載されます。
- 3. 写真の準備: 申請に必要な写真（多くは縦4cm×横3cm）を準備します。
- 4. 申請書の提出: 必要な書類が揃ったら、役所の窓口に申請書を提出します。
- 5. 審査と交付: 申請後、役所は医師の診断書などを基に審査を行い、障害の程度を判定します。審査の結果、障害者手帳が交付されることになります。交付までには、通常1～3ヶ月程度の期間を要します。
注意点: 診断書の作成には、医師の専門的な知識と判断が必要です。現在の症状を正確に伝え、今後の治療方針や見通しについても相談しましょう。また、診断書の内容は、障害の程度を判断する上で非常に重要な要素となりますので、丁寧に作成してもらうことが大切です。
3. 労災保険と障害者手帳の関係
あなたは現在、労災保険の休業補償を受けているとのことですが、労災保険と障害者手帳は、それぞれ異なる制度です。労災保険は、仕事中の事故や業務が原因で負った怪我や病気に対して、治療費や休業補償などを支給する制度です。一方、障害者手帳は、身体的な障害を持つ人々に対して、様々な福祉サービスや支援を提供するための制度です。
労災保険の休業補償を受けているからといって、障害者手帳の申請ができないわけではありません。むしろ、労災保険の補償を受けていることは、障害者手帳の申請において、障害の原因や状況を裏付ける一つの要素となります。また、労災保険の障害補償給付（後遺障害の認定）と、障害者手帳の等級認定は、それぞれ別の基準で判断されます。
あなたが労災保険の症状固定後に後遺障害の申請を考えているとのことですが、後遺障害の等級によっては、障害者手帳の等級にも影響を与える可能性があります。後遺障害の認定結果が出たら、それに基づいて障害者手帳の申請を行うことも可能です。
4. 転職活動とキャリアプランへの影響
障害者手帳を取得することで、転職活動やキャリアプランにどのような影響があるのでしょうか？
- 求人情報の検索: 障害者手帳を持つことで、障害者向けの求人情報を検索できるようになります。これらの求人は、あなたの障害の状況を考慮した上で、働きやすい環境や仕事内容が提供されることが多いです。
- 就職支援サービスの利用: ハローワークや障害者就業・生活支援センターなどの就職支援サービスを利用できます。これらのサービスでは、あなたの障害の状況に合わせた職業相談、求人紹介、就職支援、職場定着支援などを受けることができます。
- 障害者雇用枠: 企業によっては、障害者雇用枠を設けています。障害者雇用枠に応募することで、あなたの障害を理解した上で、採用選考が行われます。
- 合理的配慮: 企業は、障害のある従業員に対して、合理的配慮を行う義務があります。合理的配慮とは、障害のある人が、他の人と平等に働くことができるように、企業が提供する様々な配慮のことです。例えば、業務内容の調整、設備の改善、情報伝達の工夫などがあります。
あなたの現在の状況では、立ち仕事や肉体労働、外回りの営業は難しいとのことですが、障害者手帳を取得し、適切な支援を受けることで、事務職、在宅ワーク、テレワークなど、様々な働き方を選択することができます。また、障害者向けの求人情報には、あなたの経験やスキルを活かせる仕事も多くあります。
5. 今後の具体的なアクションプラン
あなたの今後のキャリアプランを考える上で、以下のステップを実行することをおすすめします。
- 1. 医師との相談: まずは、かかりつけの医師に相談し、障害者手帳の申請について意見を聞きましょう。現在の症状や今後の見通しについて、詳しく説明してもらい、診断書作成の依頼をしましょう。
- 2. 役所への相談: お住まいの市区町村の役所（福祉課など）に相談し、障害者手帳の申請手続きについて詳しく説明を受けましょう。申請に必要な書類や、申請後の流れについて確認しましょう。
- 3. 就職支援サービスの利用: ハローワークや障害者就業・生活支援センターなどの就職支援サービスに登録し、職業相談や求人紹介を受けましょう。あなたの障害の状況に合わせた、適切なアドバイスや支援を受けることができます。
- 4. 自己分析: 自分の強みやスキル、興味のある仕事について、自己分析を行いましょう。障害者向けの求人情報や、就職支援サービスを通じて、自分に合った仕事を見つけましょう。
- 5. 情報収集: 障害者雇用に関する情報や、企業の取り組みについて、積極的に情報収集を行いましょう。インターネット検索、企業のウェブサイト、就職説明会などを活用して、情報を集めましょう。
これらのステップを実行することで、あなたの障害の状況に合わせた、最適なキャリアプランを立てることができます。焦らず、一つずつステップを踏んでいきましょう。
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6. まとめ
今回の質問に対する回答をまとめます。
- 障害者手帳の申請: あなたの現在の状況（両足の大腿四頭筋腱断裂、左半月板損傷、歩行困難、痙攣、痛みなど）であれば、身体障害者手帳の申請は十分に可能です。
- 申請手続き: まずは、医師に相談し、診断書を作成してもらいましょう。その後、役所で申請手続きを行い、審査を受けます。
- 労災保険との関係: 労災保険の休業補償を受けていることは、障害者手帳の申請において、障害の原因や状況を裏付ける一つの要素となります。
- 転職活動とキャリアプラン: 障害者手帳を取得することで、障害者向けの求人情報の検索、就職支援サービスの利用、障害者雇用枠への応募などが可能になります。
- 今後のアクションプラン: 医師との相談、役所への相談、就職支援サービスの利用、自己分析、情報収集を行い、あなたの障害の状況に合わせたキャリアプランを立てましょう。
あなたの今後のキャリアが、より良いものになることを心から応援しています。何かご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。