外傷性骨化性筋炎からのバスケ復帰！完治までの道のりと、今できること
外傷性骨化性筋炎からのバスケ復帰！完治までの道のりと、今できること
15歳、バスケ部の女子生徒さんが、左肘の骨折から外傷性骨化性筋炎を発症し、その治療とバスケ復帰への道のりについて悩んでいますね。今回は、この貴重な体験談を基に、外傷性骨化性筋炎の完治までの期間、治療法、そしてバスケへの復帰に向けてできることについて、詳しく解説していきます。
外傷性骨化性筋炎は、骨折や強い衝撃を受けた後に、筋肉や軟部組織に異所性の骨が形成される病気です。適切な治療とリハビリテーションを行わないと、関節の可動域制限や痛みが残り、スポーツへの復帰を妨げる可能性があります。今回のケースを通して、この病気に対する理解を深め、適切な対応策を学びましょう。
まずは、ご相談者様の状況を詳しく見ていきましょう。
質問: 外傷性骨化性筋炎 完治までどのくらい？ 15歳女子 バスケ部です。５月に部活でパスの練習中自分の足に絡まり転んで左ひじを骨折しました。開業医に行き手術はせずにシャーレで3週間固定しました。その後自宅でお風呂などで温まったら少しずつゆっくり曲げ伸ばしをするようにと指示がありました。 シャーレを外し2週間後に受診しレントゲンを撮り骨折箇所はよくなっているとの事でした。この時点でひじの曲げが90度くらい、伸ばしも全然真っ直ぐに伸びず、痛みも続いていました。医師からは「痛みのない(無理をしない)程度に部活動を開始していいよ」との事でランニングや筋トレをしていました。 シャーレを外し３週間目相変わらずひじの可動域は改善せず、痛みも続いているため医師より医院でのリハビリを開始しましょうと開始しました。ひじをバブルのお湯で温め、エアーマッサージ、看護士さんやPTなしの自己での曲げ伸ばしを週２回通いました。月１回レントゲンを撮っています。2ヵ月目位のレントゲンの時に肘関節から離れたところに白っぽい影がありこれが動きを邪魔していると言われました。・・・が、その後1か月は同様のリハビリをしました。可動域は本当に多少良くなった？くらいで痛みは変わらずでした。 結局シャーレを外し３か月しても可動域の改善は見られず痛みもあるので医師より総合病院でMRIを撮って診てもらった方がいいと紹介状をもらい総合病院に行きました。そこでMRIではなくCTを撮り、開業医で言われた白っぽい影は外傷性骨化性筋炎との事でした。総合病院では週１回の超音波の機械を使ったリハビリとPTさんが周りの筋肉をストレッチ？マッサージ？をしてくださりびっくりするぐらい可動域も広がりました。動かすときの痛みはあります。 ・・・現在シャーレを外して５ヵ月（受傷後６ヵ月）ですが、外傷性骨化性筋炎はいつ治るのでしょうか？医師に尋ねても「わからない」とはっきりした答えをくれません。外傷性骨化性筋炎が無くなれば痛みもなくなりますか？
1. 状況の整理と初期対応の評価
まずは、ご相談者様の状況を整理し、初期対応について評価してみましょう。バスケの練習中の転倒による左肘の骨折、そしてその後の外傷性骨化性筋炎の発症という流れですね。初期対応としては、
- 骨折の固定（シャーレ固定）： 3週間
- リハビリテーションの開始： シャーレ除去後、自己での可動域訓練、その後、週2回の通院リハビリ
- 専門医への紹介： 症状が改善しないため、総合病院へ紹介
という流れでした。
初期対応として、骨折の固定は適切に行われたと考えられます。しかし、リハビリテーションの内容や開始時期、専門医への紹介のタイミングなど、いくつか改善の余地があったかもしれません。特に、外傷性骨化性筋炎の早期発見と適切な治療開始が遅れたことが、現在の状況に影響している可能性があります。
2. 外傷性骨化性筋炎とは？
外傷性骨化性筋炎（がいしょうせいこっかせいきんえん）とは、骨折や脱臼、打撲などの外傷を受けた後に、筋肉や軟部組織の中に骨が形成されてしまう病気です。異所性骨化とも呼ばれます。主な原因は、外傷による組織の損傷と、その修復過程における異常な骨形成です。
- 原因： 外傷、手術、熱傷などによる組織損傷
- 症状： 腫れ、痛み、可動域制限
- 診断： レントゲン、CT、MRIなどの画像検査
- 治療： 保存療法（リハビリ、薬物療法）、手術療法
この病気は、放置すると関節の動きを制限し、日常生活やスポーツ活動に大きな支障をきたす可能性があります。早期発見と適切な治療が非常に重要です。
3. 完治までの期間と見通し
外傷性骨化性筋炎の完治までの期間は、個々の症例によって大きく異なります。病気の進行度合い、治療法、患者さんの年齢や体力など、さまざまな要因が影響します。一般的には、数ヶ月から数年かかることもあります。
ご相談者様の場合、
- 受傷から6ヶ月経過： 症状が改善傾向にある
- 総合病院でのリハビリ： 可動域が改善
- 痛み： 動作時に痛みがある
という状況です。このことから、まだ完治には至っていないものの、治療の効果が現れ始めており、回復に向かっていると考えられます。
医師が「わからない」と答えるのは、完治までの期間を正確に予測することが難しいからです。しかし、適切な治療とリハビリを継続することで、症状の改善とバスケへの復帰を目指すことは可能です。
4. 治療法とリハビリテーション
外傷性骨化性筋炎の治療は、保存療法と手術療法があります。ご相談者様は、現在、保存療法を受けているようです。
4-1. 保存療法
保存療法は、リハビリテーションと薬物療法を組み合わせた治療法です。主な目的は、
- 痛みの軽減： 鎮痛剤や湿布などを使用
- 可動域の改善： リハビリテーションによる関節の柔軟性向上
- 炎症の抑制： 薬物療法や冷却療法
などです。リハビリテーションでは、
- 可動域訓練： 関節の動きを改善するための運動
- 筋力強化： 周囲の筋肉を鍛える運動
- ストレッチ： 筋肉の柔軟性を高める運動
などを行います。ご相談者様のように、PT（理学療法士）による専門的なリハビリを受けることは、非常に有効です。
4-2. 手術療法
保存療法で効果が得られない場合や、症状が重い場合には、手術療法が検討されます。手術では、異所性骨化した組織を切除し、関節の可動域を改善します。手術後も、リハビリテーションは必須です。
5. バスケ復帰に向けて：今できること
バスケへの復帰を目指すためには、以下の点に注意しながら、治療とリハビリテーションを継続することが重要です。
5-1. 医師や専門家との連携
定期的に医師の診察を受け、病状の経過や治療方針について確認しましょう。また、理学療法士（PT）などの専門家と連携し、適切なリハビリテーションプログラムを作成し、実践することが大切です。
5-2. リハビリテーションの継続
医師やPTの指導のもと、リハビリテーションを継続しましょう。焦らず、無理のない範囲で、可動域の改善と筋力強化を目指します。自宅でもできる運動を取り入れ、積極的に取り組みましょう。
5-3. 痛みの管理
痛みを我慢せずに、医師に相談し、適切な鎮痛薬や治療法を選択しましょう。痛みをコントロールしながら、リハビリテーションを進めることが重要です。
5-4. 段階的な復帰プラン
バスケへの復帰は、段階的に行いましょう。まずは、軽い運動から始め、徐々に強度を上げていきます。痛みが悪化したり、症状が再発した場合には、すぐに中断し、医師に相談しましょう。
5-5. メンタルケア
長期間の治療やリハビリテーションは、精神的な負担も大きくなります。家族や友人、チームメイトに相談したり、専門家のサポートを受けるなど、メンタルケアも大切です。
6. 成功事例と専門家の視点
外傷性骨化性筋炎からのバスケ復帰の成功事例は多くあります。例えば、
- 早期発見と適切な治療： 発症早期に適切な治療を開始し、リハビリテーションを継続することで、早期に復帰できたケース
- 専門家チームとの連携： 医師、理学療法士、トレーナーなどが連携し、個別のリハビリテーションプログラムを作成し、復帰をサポートしたケース
- メンタルケアの重要性： 精神的なサポートを受けながら、焦らずにリハビリテーションに取り組み、目標を達成したケース
などがあります。
専門家である整形外科医や理学療法士は、
- 早期診断と治療の重要性： 外傷性骨化性筋炎は、早期に診断し、適切な治療を開始することが重要であると強調しています。
- リハビリテーションの重要性： リハビリテーションは、可動域の改善、筋力強化、痛みの軽減に不可欠であり、バスケへの復帰を成功させるためには欠かせない要素であると述べています。
- 患者さんの積極的な取り組み： 患者さんの積極的な治療への参加と、目標に向かって努力する姿勢が、回復を大きく左右すると考えています。
これらの成功事例や専門家の視点を参考に、治療とリハビリテーションに取り組みましょう。
外傷性骨化性筋炎からのバスケ復帰は、決して容易ではありませんが、適切な治療とリハビリテーション、そして本人の努力と周りのサポートがあれば、必ず実現できます。焦らず、諦めずに、目標に向かって進んでいきましょう。
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7. まとめ
外傷性骨化性筋炎からのバスケ復帰は、時間と努力を要する道のりですが、適切な治療とリハビリテーション、そして本人の強い意志があれば、必ず実現できます。今回のケースでは、
- 早期発見と適切な治療の重要性： 初期対応の遅れが、現在の状況に影響している可能性。
- 専門家との連携： 医師やPTとの連携が、治療の鍵となる。
- リハビリテーションの継続： 焦らず、無理のない範囲で、可動域の改善と筋力強化を目指す。
- 段階的な復帰プラン： バスケへの復帰は、段階的に行う。
- メンタルケア： 精神的なサポートも重要。
という点が重要です。ご相談者様は、現在、治療の効果が現れ始めており、回復に向かっています。医師やPTの指導のもと、リハビリテーションを継続し、バスケ復帰という目標に向かって、一歩ずつ進んでいきましょう。
応援しています！