78歳のお父様の言動に悩むあなたへ：専門家が教える、穏やかな解決への道しるべ

ご相談ありがとうございます。78歳のお父様の言動、そしてそれを取り巻くご家族の状況について、大変お辛い思いをされていることと拝察いたします。今回のケースは、高齢者の認知機能の問題、精神的な問題、そして家族関係が複雑に絡み合っており、非常にデリケートな問題です。しかし、適切な対応とサポートがあれば、必ず解決の糸口は見つかります。このQ&Aでは、あなたの抱える問題に対して、具体的なアドバイスと、専門家の視点からの情報を提供します。

まずは、今回の相談内容を整理し、問題点を明確にしましょう。その上で、具体的な解決策をステップごとに解説していきます。

今回の相談内容は以下の通りです。

78歳のお父様の言動（キレやすい、虚言癖、暴言など）
お母様の健康状態（膝関節変形、要支援）と、それに対するお父様の言動
ご自身の精神的な負担と体調不良
認知症の可能性と、それに対する対応の難しさ
かかりつけ医とのコミュニケーションの課題
お母様の入院に対する抵抗感

これらの問題を解決するために、以下の構成で解説を進めます。

お父様の状況の理解と、専門家による診断の重要性
認知症の検査へのスムーズな誘導方法
お母様のケアと、入院への理解を深めるために
家族全体で支え合うための具体的な方法

それでは、具体的な解決策を見ていきましょう。

質問: 78歳の父親のことで何か良いアドバイスがあれば宜しく御願い致します。現在78歳の父と74歳の母と娘の私の三人暮らしです。母親は膝関節変形の為、介護保険は要支援です。悩みは父なのですが、若い時から非常に性格が突然キレたり（10分後にはキレたり穏やかになったりと豹変）虚言癖だったり自尊心だけは人一倍あったりと難儀な人間です。今現在は母にしょっちゅう片付け方が悪い、医者への応答が悪い自分の言う通りにしろ、膝痛の為早く動けない母をみっともない見苦しいなどと暴言を吐いています。時には私にも矛先が向き、母も私も精神的に疲れ、体調も悪い時もよくあります。昔からこのような感じですが、ここ最近は本当にキレたり暴言を吐く率も上がってます。そして思い当たることをメモしてみたのですが、同じことを言う、支離滅裂なことを言う、衛生感覚立体感覚距離感覚等おかしい部分もある（赤カビの生えたタオルを平気で使い続ける等）、数え間違える（薬が余る、食べるパンを買うが結局個数を間違え賞味期限切れ）、日にち曜日が出てこない間違える、自分と他人の線引きができない（他人の物も自分のもののように扱う）等々考えるに、認知症が始まったのか？若しくはキレたり虚言癖があるので若い頃から精神疾患だったのか？と思うようになりました。ただ、困ったことに他人には大変おだやかで人当たりのいい口調、話すことも内容もしっかりしたもので、高齢にもかかわらず、心配事や相談を聞き色々な物事に首を突っ込んでます。故にこの話を信じてもらうのは私達家族以外には難しかったのですが、母の担当のケアマネの方に相談すると暴言等高齢者虐待に当たるので一度事態を改善できないか、まずは認知症の心配があり諸々の症状をかかりつけ医に相談してはどうか？と提案されました。ところが、かかりつけ医に相談すると私の前では症状が出ていない内科の数値上問題はない等症状も殆ど聞かずに一蹴されました。また最近足の浮腫があるようだったので、気になる点としてそれも伝えてはみたのですが、数値は問題ないと一蹴されました。結局、症状がないから私から認知症の検査を提案することはできませんとのことでした。（本人同意が必要な為）母は体調を崩して、膝の在宅リハビリも意欲がわかない様子でしたので、ケアマネの方と相談し、リハビリに集中の為、対応した病院に入院してリハビリしながら体調を回復させ、その間に父のことを何とかしてはどうか？と提案されました。ただ、母は入院している間に自分のものを勝手に触られたら捨てられたりしたら嫌なのと入院のことに対してまた父から何か言わるのが恐ろしい、また退院してきて父の状況がもっと酷くなってたら嫌だとのことで拒否されました。もし父が認知症ならば少しでも早く受診をさせて、異常に攻撃的で身勝手な父の行動を彼自身の為にも何とかしてたいです。（持病に高血圧があり、キレるのは良くないと思いますので）家族皆んなが普通に過ごせるようにしたいのですが、年柄認知症の検査を一度してみようと言おうものならキレられます。どのようにすれば父を病院に連れて行き検査の受診だけでもできるでしょうか。恐らくかかりつけ医はあのような様子ではダメなので、他病院に行くことになるかと思います。また母もできれば何とか説得して体調が少しでも上向くよう一度入院させたいです。ただ母は父親に対して非常に恐怖心があり、先に書きましたかかりつけ医の対応で死ぬまで我慢するしかないと諦めてる節があり、父の暴言等の為ニトロを手放さずずっと持っている状態です。自分としては先に父のことを何とかすべきなのかな？と考えています。長文になり申し訳ございません。御回答宜しく御願い致します。

1. お父様の状況の理解と、専門家による診断の重要性

まず、お父様の状況を客観的に理解することが重要です。ご相談内容から、以下の点が推測されます。

認知機能の低下の可能性：同じことを繰り返す、時間や場所の認識が曖昧になる、物の管理ができないなど、認知症の初期症状と合致する点が見られます。
精神的な問題の可能性：若い頃からの気分の変動、虚言癖、自尊心の高さなどは、精神疾患の可能性を示唆しています。
身体的な問題の可能性：高血圧などの持病があり、それが気分の変動に影響を与えている可能性も考えられます。

これらの問題を正確に把握するためには、専門家による診断が不可欠です。認知症の早期発見は、適切な治療やケアに繋がり、症状の進行を遅らせることも可能です。また、精神疾患の可能性があれば、適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

専門家としては、以下の機関への相談を検討しましょう。

精神科医または心療内科医：精神的な問題や認知機能の問題について、専門的な診断と治療を受けることができます。
もの忘れ外来：認知症専門医による診断や、認知機能検査を受けることができます。
地域包括支援センター：高齢者の総合的な相談窓口であり、専門医の紹介や、介護保険に関する相談ができます。

これらの専門家は、お父様の症状を詳細に評価し、適切な診断と治療計画を立ててくれます。また、ご家族へのサポート体制も整っており、安心して相談することができます。

2. 認知症の検査へのスムーズな誘導方法

お父様を病院に連れて行くことは、容易ではないかもしれません。しかし、焦らず、慎重に進めることで、検査を受けてもらう可能性を高めることができます。以下に、具体的なステップと、その際の注意点を紹介します。

ステップ1：かかりつけ医以外の医師への相談

かかりつけ医が、お父様の症状を理解してくれない場合、他の医師に相談することも検討しましょう。以下の方法で、より理解のある医師を探すことができます。

セカンドオピニオン：他の医師の意見を聞くことで、より客観的な診断を得ることができます。
専門医の紹介：地域包括支援センターや、ケアマネージャーに相談し、認知症専門医を紹介してもらう。
インターネット検索：地域の認知症専門医を検索し、評判などを確認する。

新しい医師には、お父様の症状を詳細に伝え、これまでの経緯や、ご家族の不安を共有しましょう。その上で、認知症の検査の必要性について、相談してください。

ステップ2：検査への誘い方

お父様を検査に連れて行くためには、巧みなコミュニケーションが必要です。以下に、具体的なアプローチを紹介します。

健康診断や人間ドックを口実にする：
「最近、物忘れが気になるから、一緒に健康診断を受けに行こう」など、健康への関心を促す言葉で誘います。健康診断の一部として、認知機能検査が含まれている場合もあります。
「物忘れ外来」という言葉を使わない：
「物忘れ」という言葉は、お父様の自尊心を傷つける可能性があります。「頭の健康チェック」や「脳の検査」など、よりソフトな表現を使いましょう。
家族の心配を伝える：
「最近、同じことを繰り返すことが多くて、心配なんだ。一度、先生に相談してみよう」など、ご家族の心配を伝えることで、検査への協力を促すことができます。
趣味や興味のあることを絡める：
「最近、将棋の調子が悪いから、脳の活性化のためにも、一度検査を受けてみよう」など、趣味や興味のあることを絡めることで、検査への抵抗感を減らすことができます。
信頼できる人に同行してもらう：
お父様が信頼している親しい友人や、親戚に同行してもらうことで、検査へのハードルを下げることができます。

ステップ3：検査当日の対応

検査当日も、お父様の気持ちに寄り添い、落ち着いて対応することが重要です。以下に、検査当日の注意点を紹介します。

検査の目的を説明する：
検査前に、検査の目的を優しく説明し、不安を取り除きましょう。「あなたの脳の健康状態をチェックして、より良い生活を送るためのアドバイスをもらうためだよ」など、前向きな言葉で伝えましょう。
本人のペースに合わせる：
検査中は、本人のペースに合わせて、焦らずに対応しましょう。質問に答えられない場合でも、責めたりせず、優しく励ましてください。
結果を一緒に確認する：
検査結果が出たら、医師と一緒に確認し、今後の対応について相談しましょう。良い結果であれば、それを褒めて、自信を持たせましょう。もし、気になる点があれば、今後の治療やケアについて、医師とよく話し合いましょう。

3. お母様のケアと、入院への理解を深めるために

お母様の健康状態も、非常に心配です。膝の痛みによる移動の困難さ、精神的な負担、そして入院への抵抗感など、多くの課題があります。お母様のケアを進めるためには、以下のステップを踏むことが重要です。

ステップ1：お母様の気持ちに寄り添う

まず、お母様の気持ちに寄り添い、話を聞くことが大切です。お母様が抱える不安や恐れを理解し、共感することで、信頼関係を築き、入院への協力を得やすくなります。

話を聞く：
お母様の悩みや不安をじっくりと聞き、共感の言葉をかけましょう。「辛かったね」「大変だったね」など、感情を理解する言葉をかけることが重要です。
安心させる：
入院に対する不安を和らげるために、入院のメリットや、サポート体制について説明しましょう。「病院では、専門家があなたの膝の痛みを和らげるためのリハビリをしてくれるよ」「あなたがいない間は、私たちがあなたのものをしっかり守るから、安心してね」など、具体的な言葉で安心させてあげましょう。
意思を尊重する：
お母様の意思を尊重し、無理強いしないことが大切です。入院を拒否する場合は、その理由を丁寧に聞き、解決策を一緒に考えましょう。

ステップ2：ケアマネージャーとの連携

ケアマネージャーは、介護保険に関する専門家であり、お母様のケアプランを作成し、様々なサポートを提供してくれます。ケアマネージャーと連携し、以下のサポートを受けましょう。

入院のメリットの説明：
ケアマネージャーから、入院によるリハビリの効果や、生活の質の向上について説明してもらいましょう。専門家の言葉は、ご家族の言葉よりも説得力がある場合があります。
入院中のサポート体制の構築：
ケアマネージャーと協力し、入院中の生活をサポートする体制を整えましょう。例えば、入院中の訪問や、必要な物品の準備など、具体的なサポート内容を検討しましょう。
退院後のサポートプランの作成：
退院後の生活をスムーズにするために、ケアマネージャーと協力し、退院後のサポートプランを作成しましょう。訪問看護や、デイサービスなどの利用を検討し、お母様の自立した生活を支援しましょう。

ステップ3：お父様の対応

お母様が入院するにあたり、お父様の理解と協力を得ることも重要です。以下に、具体的な対応策を紹介します。

お父様に説明する：
お母様が入院することについて、お父様に丁寧に説明しましょう。お母様の健康状態や、入院の目的、そして、入院中のサポート体制について、分かりやすく説明しましょう。
協力を求める：
お父様に、入院中の家事や、お母様の身の回りの世話について、協力を求めましょう。役割分担を明確にし、お互いに負担を軽減できるように工夫しましょう。
専門家のサポート：
必要に応じて、専門家（精神科医、カウンセラーなど）のサポートを受け、お父様の精神的なケアを行いましょう。お父様の心の負担を軽減し、穏やかな気持ちで、お母様の入院を支えられるようにサポートしましょう。

4. 家族全体で支え合うための具体的な方法

今回の問題は、ご家族全体で取り組むべき課題です。お父様、お母様、そしてあなたの心身の健康を守り、より良い生活を送るためには、家族全体で支え合うことが不可欠です。以下に、具体的な方法を紹介します。

ステップ1：情報共有とコミュニケーション

まずは、家族間で情報を共有し、積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。

定期的な家族会議：
定期的に家族会議を開き、それぞれの状況や、困っていること、今後の計画などを共有しましょう。意見交換の場を設け、問題解決に向けて協力し合いましょう。
オープンなコミュニケーション：
日頃から、オープンなコミュニケーションを心がけましょう。自分の気持ちや考えを素直に伝え、相手の意見にも耳を傾けることで、相互理解を深め、信頼関係を築きましょう。
記録をつける：
お父様の言動や、体調の変化、そして、ご家族の対応などを記録しておきましょう。記録を共有することで、状況を客観的に把握し、適切な対応を検討することができます。

ステップ2：役割分担と協力体制

家族それぞれの役割を明確にし、協力体制を築くことで、負担を軽減し、より良いケアを提供することができます。

役割分担：
家事、介護、通院の付き添いなど、それぞれの得意なことや、できることを考慮して、役割分担を決めましょう。無理のない範囲で、協力し合いましょう。
サポート体制の構築：
親族や友人、地域の人々など、周囲の人々の協力を得て、サポート体制を構築しましょう。困ったことがあれば、遠慮なく頼り、助け合いましょう。
休息時間の確保：
介護や、看病は、心身ともに大きな負担がかかります。定期的に休息時間を確保し、自分の心身の健康を保ちましょう。気分転換になるような趣味や、リラックスできる時間を持ちましょう。

ステップ3：専門家のサポート

専門家のサポートを受けることで、問題解決の糸口を見つけ、より良いケアを提供することができます。

医師、ケアマネージャー、ヘルパー：
医師、ケアマネージャー、ヘルパーなど、専門家と連携し、適切なアドバイスや、サポートを受けましょう。困ったことがあれば、遠慮なく相談しましょう。
カウンセリング：
ご自身の精神的な負担が大きい場合は、カウンセリングを受け、専門家によるサポートを受けましょう。心のケアを行い、ストレスを軽減しましょう。
家族教室：
認知症や、介護に関する家族教室に参加し、知識やスキルを習得しましょう。他の家族との交流を通じて、情報交換や、悩み相談をすることもできます。

これらの方法を実践することで、ご家族全体で支え合い、より穏やかな生活を送ることができるはずです。

今回の問題は、簡単には解決できないかもしれませんが、諦めずに、一つ一つ問題を解決していくことで、必ず良い方向に向かいます。ご家族の皆様が、心穏やかに過ごせる日が来ることを心から願っています。

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まとめ

今回の問題は、高齢者の認知機能の問題、精神的な問題、そして家族関係が複雑に絡み合っており、非常にデリケートな問題です。しかし、適切な対応とサポートがあれば、必ず解決の糸口は見つかります。

まず、お父様の状況を客観的に理解し、専門家による診断を受けることが重要です。認知症の早期発見は、適切な治療やケアに繋がり、症状の進行を遅らせることも可能です。また、精神疾患の可能性があれば、適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

次に、お父様を検査に連れて行くためには、巧みなコミュニケーションが必要です。健康診断や人間ドックを口実にする、家族の心配を伝えるなど、様々なアプローチを試しましょう。検査当日も、本人の気持ちに寄り添い、落ち着いて対応することが重要です。

お母様のケアを進めるためには、お母様の気持ちに寄り添い、話を聞くことが大切です。ケアマネージャーと連携し、入院のメリットや、サポート体制について説明してもらいましょう。お父様の理解と協力を得ることも重要です。

最後に、家族全体で支え合うことが不可欠です。情報共有とコミュニケーションを密にし、役割分担と協力体制を築きましょう。専門家のサポートを受け、ご自身の心身の健康を保ちながら、問題解決に向けて取り組んでいきましょう。

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