柔道整復師の施術範囲と、安心して治療を受けるためのチェックリスト
柔道整復師の施術範囲と、安心して治療を受けるためのチェックリスト
この記事では、柔道整復師の施術範囲について詳しく解説し、安心して治療を受けるための情報を提供します。特に、五十肩（肩関節周囲炎）の治療を受けている方が、柔道整復師による施術で不安を感じた経験を踏まえ、適切な治療法を見つけるためのヒントをお届けします。
柔道整復師の業務範囲とは具体的にどのような内容ですか？先日、背中のこりが辛かったので近所のマッサージ店へ行きました。私は五十肩（肩関節周囲炎）を患っており整形外科で理学療法士のリハビリを受けて治療中です。マッサージを受けている間にこの話をしたところ施術者は「自分は柔道整復師で何人も同じような人を見てきている。整形外科のリハビリでは治らない。この病気は痛い思いをする治療をしなければ治らない」と言って手を頭の上まで無理やり引っ張り上げたり、無理やり後ろへ回されたり、まるで拷問を受けているような体験をしました。ダメ元で試してみるかと思い我慢して帰ったところ、その日の深夜から痛みとしびれ酷くなって次の日まで続いて酷い目に会いました。
そこで、そもそも柔道整復師とはどういった施術ができる人なのかという疑問が湧いてきました。保険の適用・不適用は別として、私が受けたような行為は医師法には抵触しないものなのでしょうか。詳しい方がいらっしゃいましたらご教示下さい。
柔道整復師法を読んでも「医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なつてはならない」「脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない（緊急の場合を除く）」と書いてあるだけで具体的にどのような行為ができるのか分りません。脱臼又は骨折以外なら何でもＯＫなのでしょうか。
柔道整復師とは？業務範囲と法的根拠
柔道整復師は、主に「ほねつぎ」と呼ばれる分野で活躍する国家資格保有者です。その業務は、骨折、脱臼、打撲、捻挫といった外傷の治療を専門としています。柔道整復師は、手技療法や物理療法を用いて、患者の自然治癒力を最大限に引き出すことを目指します。
柔道整復師の法的根拠は、柔道整復師法に定められています。この法律により、柔道整復師は特定の施術行為を行うことが許されています。しかし、その業務範囲は明確に規定されており、医療行為との区別が重要です。
柔道整復師の施術範囲：具体的に何ができるのか？
柔道整復師が行える主な施術は以下の通りです。
- 骨折、脱臼、打撲、捻挫の応急処置と治療: 柔道整復師は、これらの外傷に対して、整復、固定、後療法を行います。
- 手技療法: 手技によるマッサージや関節可動域の改善を行います。
- 物理療法: 電気治療、温熱治療、冷却治療など、物理的な手段を用いて痛みの緩和や組織の修復を促します。
- 運動療法: 患者の状態に合わせた運動指導を行い、機能回復を目指します。
ただし、柔道整復師は、医師のような診断権や投薬権はありません。また、手術や高度な医療行為を行うこともできません。柔道整復師の施術は、あくまでも外傷に対するものであり、内科的な疾患や慢性的な病気に対する治療は、医師の専門分野となります。
五十肩（肩関節周囲炎）と柔道整復師の施術
五十肩（肩関節周囲炎）は、肩関節周囲の組織に炎症が起こり、痛みや可動域制限を引き起こす疾患です。この疾患に対する治療法は、整形外科医の診断と指導のもとで行われるのが一般的です。治療法には、薬物療法、リハビリテーション、注射療法などがあります。
柔道整復師が五十肩の患者に対して施術を行う場合、その目的は、痛みの緩和や可動域の改善を補助することです。しかし、柔道整復師は、五十肩の原因を特定したり、根本的な治療を行うことはできません。そのため、柔道整復師による施術を受ける際には、以下の点に注意が必要です。
- 整形外科医の診断と治療を受けていること: 五十肩の治療は、整形外科医の診断と治療が基本です。柔道整復師の施術は、あくまでも補助的な役割として捉えるべきです。
- 施術内容の説明を受けること: 施術前に、施術内容や目的について、柔道整復師から十分な説明を受けましょう。不明な点があれば、遠慮なく質問しましょう。
- 無理な施術は避けること: 痛みを伴う施術や、可動域を無理に広げるような施術は、避けるべきです。症状が悪化する可能性があります。
安心して施術を受けるためのチェックリスト
安心して柔道整復師の施術を受けるために、以下のチェックリストを活用しましょう。
- 柔道整復師の資格を確認する: 施術を受ける前に、柔道整復師の資格を確認しましょう。資格証の提示を求めることもできます。
- 施術内容の説明を受ける: 施術前に、施術内容や目的について、柔道整復師から丁寧な説明を受けましょう。
- 既往歴や現在の症状を伝える: 自分の既往歴や現在の症状について、正確に伝えましょう。特に、五十肩のような疾患がある場合は、必ず伝えましょう。
- 無理な施術は避ける: 痛みを伴う施術や、可動域を無理に広げるような施術は、避けましょう。少しでも違和感を感じたら、すぐに施術を中断してもらいましょう。
- 整形外科医との連携を確認する: 必要に応じて、整形外科医との連携について、柔道整復師に確認しましょう。
- 施術後の経過を観察する: 施術後の経過を注意深く観察し、症状が悪化する場合は、すぐに医師に相談しましょう。
施術を受ける際の注意点
柔道整復師の施術を受ける際には、以下の点に注意しましょう。
- 医療機関との連携: 柔道整復師は、医療機関との連携を密に行うことが重要です。整形外科医の診断や指示に基づいて施術を行うことが、患者の安全を守るために不可欠です。
- インフォームドコンセント: 施術前に、患者に対して、施術内容、リスク、期待される効果などを十分に説明し、同意を得ることが重要です。
- 適切な情報提供: 患者に対して、自分の症状や治療法について、正確な情報を提供することが重要です。誤った情報や誇張した説明は、患者の不安を煽る可能性があります。
- 倫理観とプロ意識: 柔道整復師は、高い倫理観とプロ意識を持って業務を行う必要があります。患者のプライバシーを尊重し、誠実な対応を心がけましょう。
もしも施術に不安を感じたら
もし、柔道整復師の施術に不安を感じたり、疑問を持ったりした場合は、以下の対応を検討しましょう。
- 施術者に相談する: まずは、施術者に直接相談してみましょう。自分の不安や疑問を伝え、説明を求めましょう。
- セカンドオピニオンを求める: 他の柔道整復師や、整形外科医に相談し、セカンドオピニオンを求めることも有効です。
- 医療機関に相談する: 症状が悪化したり、不安が解消されない場合は、医療機関に相談しましょう。
- 消費者センターに相談する: 施術に関するトラブルが発生した場合は、消費者センターに相談することもできます。
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まとめ
柔道整復師は、骨折や脱臼などの外傷治療を専門とする国家資格保有者です。しかし、その業務範囲は法律で明確に定められており、医師の行う医療行為とは異なります。五十肩（肩関節周囲炎）などの疾患に対する施術を受ける場合は、整形外科医の診断と治療を基本とし、柔道整復師の施術は補助的な役割として捉えることが重要です。安心して施術を受けるためには、施術内容の説明を受け、自分の症状を正確に伝え、無理な施術は避けることが大切です。もし不安を感じたら、専門家や医療機関に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
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